[:ja]編集部マガジン&ムービー

鶴見小野編集部員による取材記事や、ワークショップで制作したミュージックビデオなどを公開しています。取材記事では、部員それぞれが気になるお店、取り組み、暮らす人にスポットを当てました。そして2022年。鶴見小野でなんでアート?そんな疑問に答える「鶴見小野編集部通信」をスタートさせています。[:en]Write a short discription on the contents of Tsurumi Stories[:]

鶴見小野編集部通信第二号
あなたも、町をしゃべらせよう

昨年の秋、鶴見小野の町中がピンクのドットに彩られたことを覚えていますか?
鶴見小野のアートのお祭り「weTREES TSURUMI」が今年も開催されます。
そもそも鶴見小野でなぜアート?
そして、なぜピンクのドット?
今年はどんなイベントがあるの?
そんな疑問に答えるかたちで、「鶴見小野編集部通信」を発行することにしました。


仕掛け人に聞く 2
デザイン・ユニットso+ba(そ+ば)
アレックス・ソンダーレッガーさん、スザンナ・ベアーさん

みんなのメッセージがつながって、「鶴見小野くん」がしゃべり出したら
どんな話が聞けるかな?

「CONNECTING DOTS IN TSURUMI」プロジェクトを始める前、鶴見小野とその周辺を何度も訪れて、あちこち見て歩いた。鶴見小野には多くの人が住んでいて、働きに来る人、学生さん、外国人も大勢いるよね。でも、そうした人同士の町のなかでのコミュニケーションが、意外に少ないように感じた。

so+baはデザイン・ユニットとして、広告やブランディングの仕事もしているけれど、特に得意な分野はクロスカルチャーコミュニケーションのデザイン。

だから鶴見のプロジェクトでも、アートを通して人と人をつなげる、コミュニケーションを増やす取り組みをしたいと考えたんだ。


みんなのメッセージがドットになって、つながっていく

「CONNECTING DOTS IN TSURUMI」は、町の中で「点(丸)をつなげる」プロジェクトだ。町に住む人、町を訪れる人が書いた文章がドットになって、町中に掲示され、つながっていく。それは、新しいコミュニティの創造をイメージさせる光景だ。

普段のデザインの仕事ではコピーは自分たちで書くんだけど、このプロジェクトでは、町の人のメッセージを集めることがすごく大事と思っている。

みんなに書いてもらった言葉がつながって、この町全体、「鶴見小野くん」がしゃべり出したら、どんな話が聞けるかなって思うとワクワクしてくる。

今年はWebサイトの募集記事の一部を11の言語に翻訳している。大勢の外国人が住んでいる鶴見。いろいろな国の人が自分の国の言葉でメッセージを書いて、それが鶴見小野の町の中でつながっていくといいよね。

それから、なぜピンク色なのか?だけど…、ピンクは優しくて、女性に好かれる色。その一方で、パンクロックでもよく使われるように、やかましいイメージも持っている。ワイワイにぎやかに「町をしゃべらせよう」というこのプロジェクトにぴったりな色なんだ。

興味を持つ、参加することで、コミュニケーションは広がる

町を変える、良くする方法はいろいろある。行政や企業がお金をかけて変える方法もあるし、コミュニティのなかから変わっていくこともできる。

プロジェクトのミーティングでは、地元の人から「なぜ、アート?」「どう町に良いの?」と何回も聞かれた。「アートとか、よくわからない」と言われることもある。

でも、「ピンクドットってなに?!」「いったい何やってるの?」って、このプロジェクトが気になる人がいて、そのなかから参加する人が増えれば、それでいいんだ。そこからもう、コミュニケーションは広がっているんだよ。


取材・文・写真:nyameeri