[:ja]編集部マガジン&ムービー

鶴見小野編集部員による取材記事や、ワークショップで制作したミュージックビデオなどを公開しています。取材記事では、部員それぞれが気になるお店、取り組み、暮らす人にスポットを当てました。そして2022年。鶴見小野でなんでアート?そんな疑問に答える「鶴見小野編集部通信」をスタートさせています。[:en]Write a short discription on the contents of Tsurumi Stories[:]

サンドイッチや季節のパンが人気
川のそばのかわいいパン屋さん

by nyameeri

ベーカリーカフェ 麦の家(ばくのいえ) 2号店

「麦の家(ばくのいえ)」は、潮見橋のたもとにある小さなパン屋さん。お手頃価格のふんわりやさしい味のパンが人気で、昼時には多くの人が訪れます。焼き立ての匂いが漂う店内には約60種類のパンや焼き菓子が並び、広い窓から日光が注ぐ喫茶コーナーもあります。

取材に訪れたのは午後2時過ぎ。お昼時を過ぎて棚にはそろそろ空きが目立つ

障がい者が働き、学ぶお店

外観も、お店のなかも、商品も、いわゆる街のパン屋さん。でも実は、「麦の家」は、障がいのある人たちが働き、学んでいる「就労支援事業所」なんです。現在は、豊岡商店街にある1号店と合わせて、10代から60代まで、30人のスタッフが働いています。

「1号店では、主にパン作りの基礎を学びますが、2号店ではパンや焼き菓子を作る以外にも調理やランチ、ドリンクの提供も行います」と話すのは、責任者の田代孝子さん。こうした実践を通して技術や社会人としての働き方を学び、一般企業に就職する人もいれば、ずっとこの店で安定して働きたいという人もいるそうです。

11年前、1号店のスタートから責任者として「麦の家」を引っ張ってきた田代さん。「介護の仕事をずっとしてきて、急にパン屋さんに。最初は戸惑ったけれど、接客したり、ランチメニューを考えたりするのは楽しいですね」

「麦(ばく)の家という名前は、小麦粉の麦と、動物のバクから取ったんです。鶴見川の流域はバクの形に似ていると言われているので、そこから。そして、悪い夢はバクに食べてもらって、みんなの希望がかなうようにという願いを込めて」

スタッフのひとり、昨年から「麦の家」で働いている青木孝人さんの主な仕事は、サンドイッチづくり。「ピザパンのピザソースを塗る作業がちょっと大変。でも、いつかは大好きな甘いパンを自分で焼けるようになりたい」と話してくれました。

人気はサンドイッチや季節のパン

「麦の家」でよく売れているのは、サンドイッチや季節のパン。取材時(10月下旬)には、さつまいもカスタード(160円)、かぼちゃパイ(160円)、栗あんぱん(150円)といった、秋の実りをたっぷり味わえるパンが並んでいました。オリジナルの焼き菓子も人気です。

笑顔がキュートな「招き猫さぶれ」と「わっくんさぶれ」は、どちらも1つ120円。気軽な手土産としても喜ばれますよ。

喫茶コーナーのランチは600円

鶴見川に面した喫茶コーナーは、コロナ禍でお休みしていましたが、10月から再開。ドリンク類(各種250円)とともに、お店で買ったパンがいただけます。日替わりのランチ(600円)にはプラス100円でドリンクが付けられます。

カラフルなソファや絵本も置かれた明るいスペースは、鶴見川散歩の途中に立ち寄って、ほっとひと息つくのにぴったりですよ。

お店以外でもパンが買えます

麦の家では、外部販売も行っています。聖灯看護専門学校で生徒さんに販売しているほか、潮田地域ケアプラザ、鶴見スポーツセンターのイベントや、鶴見駅のCIALの催事にもそれぞれ年に1回出店しているそう。こちらも見かけたらチェックしてみてくださいね。


麦の家2号店
鶴見区本町通1-11(本町通商店街の入口、潮見橋のたもと)
9:00-17:00(土・日曜、祝日は休み)
運営主体:社会福祉法人 大樹

※紹介している価格はいずれも税込み

取材・文・写真:nyameeri